「うちの子、語彙力がなくて…」「記述問題が苦手で…」 そんなお悩みを抱える保護者の方は多いのではないでしょうか。
国語力を鍛えるために、塾に通ったり問題集を解いたりすることも大切ですが、実は「家庭内での会話」こそが、子供の語彙力形成に最も大きな影響を与えます。
今回は、なぜ家庭の会話が重要なのか、そして今日からできる「問いかけのコツ」についてお話しします。
語彙力が豊富な子の共通点
多くの生徒を見ていて感じるのは、語彙力が豊富な子ほど「家族との会話が多い」という傾向です。
大人が何気なく使う「インプット・アウトプット」といった言葉を耳にし、「それってどういう意味?」と興味を持つ。あるいは、自分の考えを言葉にして伝える機会が多い。こうした日常の積み重ねが、読解力や表現力の土台を作っています。
「楽しかった」で終わらせないコツ
ここで、ある講師の幼少期の体験談を紹介します。
私は子供の頃、学校で起きたことを母に細かく話すタイプでした。対して、弟は「楽しかった」「別に」と一言で済ませてしまうタイプ。
振り返ってみると、母の対応が私の語彙力を引き出してくれていたと感じます。私が「楽しかった」と言っても、母はすぐに納得せず、「何が楽しかったの?」「どう楽しかったの?」とあえて深掘りして聞いてくれました。
自分の気持ちを正確に伝えたいという「欲求」が刺激され、一生懸命に言葉を探す。それが、今の語彙力や話し方につながっているのだと思います。
親だからこそ「あえて察しない」勇気を
親御さんは、我が子のことを誰よりも理解しています。だからこそ、子供が「あれ取って」や「楽しかった」と一言言っただけで、「ああ、こういうことね」と先回りして理解できてしまいますよね。
しかし、国語力を育てる観点では、あえて「察しないふり」をするのが効果的です。
- 「それってどういうこと?」
- 「もう少し詳しく教えて!」
このように、子供に「説明させる機会」を奪わないことが、何よりのトレーニングになります。たとえ言い間違いがあっても、すぐに訂正せず、まずは最後まで「待ってあげる」姿勢が大切です。
1日10分の「会話の時間」が未来を変える
現代はスマホやテレビなど、一人で時間を潰せるツールが溢れています。意識しないと、家族であっても会話の時間は減ってしまいがちです。
思春期のお子さんの場合、「うるさいな」と素っ気ない態度をとることもあるかもしれません。ですが、親が自分に興味を持って話を聞こうとしてくれる姿勢は、子供にとって心のどこかで嬉しいものです。
まずは1日10分からで構いません。 「今日、学校で一番笑ったことは何?」 そんな小さな問いかけから、お子さんの語彙力、そして国語力を一緒に育んでいきましょう。
