2020年11月3日読売新聞

新型コロナウイルスの影響で、大人も子どももオンラインを利用した学習に取り組む機会が増えた。

塾などへ通う必要がないなど便利さもあるが、画面越しでは十分に思いが伝わらないとの不安も根強いようだ。

より良くオンラインでやり取りするには、どうすればいいのだろう。(渡辺達也)

「こんにちは」「きょうも元気だね」――。
埼玉県富士見市の学習塾「エイメイ学院」に通う中学生と講師が笑顔であいさつを交わした。緊急事態宣言中はオンライン授業だけだったが、解除後は順次、教室での授業に切り替えた。
中学3年の小林涼香さんは「緊急事態宣言中は家に閉じこもり、友達と会えなくて不安だった。教室に通えるようになって本当にうれしかった」と振り返る。同じ中3の山田悠大さんも「みんなが集まってごちゃごちゃした雰囲気の方が落ち着く」と笑う。
同塾代表の川上大樹さんは「おとなしい子がチャットなら積極的に質問できるなどオンライン授業には利点もある」と語る一方で、「子どもが何を考えているかは分かりづらい」と明かす。教室での授業は、雑談の内容や「空気感」で状況を把握しやすいという。
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そして、2021年6月27日の全国版にも取材を受けて載りました。

「スマホ中毒は意思の問題ではない。」

 

子どものスマホの使用時間を制限するにはどうしたらいいのか。
中学生らを指導する埼玉県富士見市の学習塾「エイメイ学院」では、スマホ依存気味の生徒が、塾の講師や保護者とスマホ利用のルールを定める。代表の川上大樹さんは「生徒は親が言うと反発するが、学校や塾の先生など第三者が入ると冷静に判断する」と話す。必ず取り入れるルールが「寝室にスマホを持ち込まないこと」。睡眠時間など生活習慣が乱れ、不登校になる可能性もあるためだ。
「テスト前は塾にスマホを預ける」というルールも受け入れられやすいそうだ。川上さんは「子どももスマホを見過ぎているとの自覚がある。使い方を制御できないため、預けることで安心する」と分析する。